自転車はハイキングよりGPSでバッテリーを食うのか
自転車だから減る、ということはない。位置を測るチップは「いまどこにいるか」を一定の間隔で確かめているだけで、ペダルを漕いでいても歩いていても、その頻度はほぼ同じだ。それでも自転車のほうが電池の減りが早く感じられることは実際に多い。理由は衛星側にはなく、自転車という状況に付随して起きがちなことのほうにある。
結論から
スマホのGPS受信機は、動き続けることを前提に設計された省電力のチップで、移動速度に応じて働きぶりを変えたりはしない。じっと立っていても、ゆっくり歩いていても、時速30キロで走っていても、やっていることは同じ——同じ衛星の電波を聞き、同じ種類の測位を計算している。速度が変わるのは測位の間に進む距離であって、その測位を1回出すのにかかるコストではない。GPSだけが電池を減らす要因だとしたら、同じ記録時間のライドとハイキングはほとんど同じ量の電池を使うはずだ。
それでもライドのほうが減りやすい理由
違ってくるのは、GPSチップの周りにあるものすべてで、自転車はそれを呼び込みやすい。ハンドルにスマホを固定するのは、たいてい画面をずっと見えるようにするためで、ライドの間じゅう画面が点いて明るいままというのは、そのスマホでいちばん大きな電力消費だ。固定して一目で確認できるナビは便利だからこそ画面を点けっぱなしにさせ、その便利さがそのまま電池を高くつかせている。対してハイキングは、スマホをポケットに入れておいて、たまに取り出して見るという使い方のほうが多い。
距離も関係はするが、思われているような形ではない。同じ時間で比べれば自転車のほうが進む距離は長いのがふつうで、それは同じ距離を記録する時間が短くなることも、ルートが長ければ記録時間そのものが長くなることも意味する——だがどちらも、それ単体ではGPSのコストを変えない。GPSのコストは記録している時間で決まり、進んだ距離では決まらないからだ。天秤を傾けているのは、たいてい固定されて点きっぱなしの画面のほうだ。
速度がもたらす本当の物理的な違い——寒さ
それでも速度そのものが引き起こす現象がひとつだけある。GPSとは無関係な、風冷えだ。ハンドルに固定されて速度が乗ったスマホは、気温がそこまで低くない日でも、動く空気に絶えずさらされ続ける。これは徒歩でポケットに入れているときより速くスマホを冷やす。リチウム電池は冷えると使える容量が落ち、氷点下では見かけ上とくに急に減ることがある。寒い日の下り区間は、電池そのものの問題のように見えて、じつは温度の問題であることが多い。スマホを暖かく保てば——露出した固定具ではなく内側のポケットに入れておけば——どちらのアクティビティを記録していても、この影響の大半は避けられる。
実際に変えられること
- 画面を固定してつけっぱなしにする代わりに、音声の読み上げを使う。距離とペースが声で聞こえれば、画面を点けたままにしておく理由がなくなる。
- 圏外だと分かっている区間は機内モードにする。位置情報は動き続け、届かない電波を探して無線が電力を使い続けることだけが止まる。
- 寒いライドではスマホを暖かく保つ。露出したハンドル固定より内側のジャージのポケットのほうが、どのアプリの設定よりも電池の容量を保ってくれる。
- 低電力モードを使う。前面での位置記録は続いたまま、ライド中には要らないバックグラウンドの動作だけが抑えられる。
TrailCamの場合
TrailCamは、選んだアクティビティがハイキングでも自転車でもそれ以外でも、同じ距離・行動時間・ペース・獲得標高を記録する。そして画面を消していても、ほかのアプリを開いていても記録を続けるので、ライドを正確に記録するために画面を点けたまま固定しておく必要はない。距離とペースの音声読み上げがあるのも、スマホを固定具ではなくポケットに入れておけるようにするためだ。ダウンロードは無料。
よくある質問
- GPSチップは、速い自転車のほうがゆっくり歩くときより頑張って働きますか?
- いいえ。移動速度にかかわらず、同じ頻度で位置を測っています。速度が変わるのは測位と測位の間に進む距離であって、1回の測位にかける労力ではありません。
- なぜハイキングよりライドのほうがスマホの電池が早く減るのですか?
- たいていは、ハンドルに固定したスマホの画面を、一目で確認できるナビのために点けっぱなしにしているからです。点灯した画面はスマホの中で群を抜いて大きな電力消費であり、自転車がGPSに余計な負荷をかけているわけではありません。
- 速い下りでの寒さは、本当に電池に影響しますか?
- はい。速度による風冷えは、静止した空気よりも露出したスマホを速く冷やし、低温はリチウム電池の使える容量を実際に減らします。電池そのものの不調に見えますが、正体は温度の問題です。
自分のルートを記録する
TrailCam は iPhone 用の GPS ルート記録アプリです。動画・写真・音声メモを撮ったその地点に紐づけて保存し、GPX 1.1 または CSV で書き出せます。ダウンロードは無料です。