リフトに乗っている間、記録は一時停止するべき?
スキーやスノーボードの一日は、実は滑っている時間よりリフトに乗っている時間のほうがずっと長い。滑走時間とリフトの乗車時間を比べると、たいていリフトが圧勝する。ここで気になるのが、GPS で記録を取っている場合の扱いだ。リフトは本当に標高を登っていて、本当に距離を進んでいるので、記録アプリからすればそれを「おかしな動き」として除外する理由がどこにもない。その動きを一日の記録に含めたいかどうかは別の話で、答えは「獲得標高」や「行動時間」という数字にそもそも何を求めているか次第になる。
結論から言うと
これは、一日の数字に「滑った分だけ」を求めるか「一日全体」を求めるかで変わる話で、どちらを選んでも間違いではない。記録を止めずにリフトに乗ると、その登りは獲得標高にそのまま足され、その乗車時間も行動時間にそのまま足される。昼休みの立ち止まりとは違って、リフトは実際に動き実際に登っているので、アプリ側にはフィルターで取り除くようなノイズも、判断に迷う余地もない。逆にリフトのたびに一時停止すれば、その間はどちらの数字も動かない。ほかの一時停止とまったく同じ扱いになる。多くの人は「止めずに乗るとどうなるか」を知ったうえで一時停止を選ぶことが多いが、どちらも一日の別の側面を正しく表しているだけとも言える。
いつもの GPS の誤差とは事情が違う
GPS の記録が変な数字を出す原因のほとんどは、ノイズにさかのぼる。立ち止まっている間に高度の読み取りが数メートル上下にぶれたり、信号待ちの間に位置が少しずれたりする類のものだ。リフトはその逆で、何分もの間ずっと一定の速さで着実に高度を稼ぎ続け、実際に距離も進み続けている。受信機からすれば、取り除くべきノイズも、疑うべき点もない。そこに記録される登りは、獲得標高のふりをした誤検知ではなく、リフトが実際にどれだけ高いところまで運んでくれたかをそのまま正確に映したものであり、だからこそアプリ任せにせず自分でどうするか決めておく価値がある。
止めずに乗ると、それぞれの数字に何が足されるか
獲得標高は、記録された点と次の点との高度差の「上り」だけを、track 全体にわたって足し合わせたもので、自分の脚で稼いだ登りとリフトに座って稼いだ登りを区別する仕組みは持っていない。何本かの滑走とその間のリフトで構成される一日は、滑った分だけの獲得標高のおよそ倍近い数字になりやすい。リフトが、滑走で失った高さのほとんどを登り返してしまうからだ。
行動時間も似た理屈で、逆方向から効いてくる。行動時間が見ているのは距離を進んでいるかどうかであって、何が進ませているかではない。リフトに乗っている間もずっと距離は進み続けているので、その分の時間は滑っていた時間とまったく同じように行動時間に組み込まれる。一日の平均ペースが滑走にもリフトにもしっくりこない中途半端な数字になりがちなのも同じ理由で、滑る速さとリフトの速さが混ざり合った、どちらの答えでもない数字に落ち着いてしまう。
スキー・スノーボードの一日を記録する三つのやり方
- リフトも含めて一本の記録にする——一日全体をひとつのルートとして残せるので、滑走だけの数字より「その日どこにいたか」全体の記録が欲しい人向き。リフトの線もそのまま地図に残る。
- リフトに乗るたびに一時停止する——獲得標高と行動時間が滑走そのものに近い数字になる。ただし一時停止と再開を一日に何度も、しかも忘れずに続ける必要があり、15 本目のリフトでうっかり押し忘れれば、その分の高さが静かに合計へ戻ってしまう。
- 滑走ごとに記録を区切る——一本ごとに滑走だけのきれいな記録が残るが、一日が一つのルートではなく複数の記録に分かれるので、その日の合計距離や獲得標高を知りたければ、あとで自分で足し合わせる必要が出てくる。
この三つに優劣はない。「一日全体」「滑走だけ」「一本ごと」という、それぞれ少し違う問いへの答えになっているだけで、あとで数字を見返したときに本当に知りたいのがどれかによって、選ぶべきものは変わってくる。
TrailCam がどう関わるか
TrailCam には、リフトの上でもそれ以外の場面でも、速度から「止まった」と自動で判断して一時停止するような仕組みはない。ルートが止まるのは自分でボタンを押した時だけで、行動時間から除かれるのもその一時停止していた時間だけという、昼休みや写真休憩とまったく同じルールが適用される。スキーは地図上で専用の色を持つ、あらかじめ用意されたアクティビティの一つで、保存したルートをあとから再生すれば、その日リフトを含めるかどうかを自分で選んだとおりに、一日全体がそのまま描き直される。TrailCam はダウンロード無料。
よくある質問
- リフトに乗ったまま記録すると、獲得標高がおかしくなりますか?
- おかしくなるわけではありません。リフトは実際にその分だけ登っているので、記録はそれを正しく反映しています。それを合計に入れたいかどうかは、獲得標高に「滑った分」を求めるか「一日全体」を求めるかという選択の問題で、アプリの正誤の問題ではありません。
- リフトの間だけ一時停止すると、地図上のルートに切れ目ができますか?
- はい、小さな切れ目ができます。一時停止している間は新しい点が記録されないので、線はリフトの動きをたどらず、乗り場から降り場まで飛んで再開したところから続きます。再開は新しい記録を始めるのではなく、同じ記録の続きになります。
- リフトの乗り降りに合わせて自動で一時停止してくれるアプリはありますか?
- 手動の一時停止だけで、速度をもとに止まったと判断する仕組みを持たないアプリでは、それはできません。アプリにはリフトと、自分の足でゆっくり一定に登っている状態を区別する手立てがないので、一時停止は昼休みや写真休憩と同じく、自分で判断して行う必要があります。
自分のルートを記録する
TrailCam は iPhone 用の GPS ルート記録アプリです。動画・写真・音声メモを撮ったその地点に紐づけて保存し、GPX 1.1 または CSV で書き出せます。ダウンロードは無料です。