家に帰ってから山行を見返す方法
トレイルで撮った写真をカメラロールで開くと、シャッターを切った順に、その週に撮った他のなんでもない写真と並んで出てきます。その並び方からは、それぞれの写真が山行の何キロ地点で撮られたのか、直前に何があったのか、その瞬間に足元の地形がどうだったのかは何もわかりません。ルートそのものを再生することは、これとはまったく別の思い出し方です。そして、それができるかどうかは、山行をどう記録していたかに懸かっています。
まず結論
山行を「見返す」とは、記録されたルートが地図の上で、歩いたのとだいたい同じ速さで線として引き直され、途中で撮ったものがその場所ちょうどに現れることです。下では高度プロフィールを同時に動かせるので、展望ポイントで撮った写真が、そこまでの登りと並んで出てきます。カメラロールをスクロールするのとは違う体験になるのは、時刻ではなく地図がものを並べる順番を決めているからです。
これが成り立つのは、山行を記録している最中にメディアがルートに紐づけられていた場合だけです。あとから別に保存された写真や動画には、ルート上のどこに置けばいいかという手がかりがなく、そもそも撮った瞬間にその場所を記録していない限り、再生に載せようがありません。
カメラロールとルートは別の記憶であること
カメラロールは撮影時刻だけで並んでいます。11 枚目の写真が 9 キロの周回コースのちょうど半分の地点で撮られたことも、12 枚目がその 40 分後、急な登りを越えた先の山頂で撮られたことも知りません。スクロールしていると、2 日後の用事で撮った何でもない写真が、登り切った先で撮った一枚のすぐ隣に並んでいたりします。カメラロールが知っているのはシャッターが切られた時刻だけで、それが山行のどこにあったかではないからです。
ルートの再生には、それより多くの材料があります。記録されたトラックには、どの一点にも位置・歩いた距離・標高がすでに紐づいているからです。その一点にメディアを紐づければ、どこで撮ったかだけでなく、山行の何キロ地点だったのか、そのあたりの登りがどうだったのかまで、自動的に引き継がれます。
再生は何から組み立てられているか
再生されるものは、あとから作り足したものではありません。記録アプリが距離やペース、獲得標高を出すのに使っているのと同じ点の並びから組み立てられています。違うのは、それらを合計してひとつの数字にまとめるのではなく、地図の上に順番どおり線として引き直すことです。山行中に撮った写真・動画クリップ・音声メモは、その点のどれかに乗っている印にすぎず、線がそこに到達したタイミングで現れます。
だからこそ、再生の質は元の記録の質を超えられません。位置が取れずに空いた区間や、記録を長く一時停止していた区間は、再生でもそのまま空白になります。地図側が勝手に埋めてくれるわけではありません。
これが実際に役立つ場面
良い山行をもう一度眺める楽しさだけでなく、再生はキャプションでは答えきれない問いにも答えてくれます。数か月後にまた歩くとして、あの写真はどの分岐のすぐ先で撮ったのか。次はもっといい条件で挑むために、樹林帯を抜けてどれくらいのところで天気が崩れたのか。よく歩くコースにある似た展望ポイント 2 か所のうち、登りのどこにあるかまで見えたとき、実際どちらが良かったのか。ルート全体にメディアが紐づいていれば、これらに直接答えられます。写真のフォルダだけでは、たいてい答えられません。
その場にいなかった人に山行を伝える手段としても、こちらのほうが正直です。一枚の写真は景色を見せてくれますが、ルートの再生はその景色の周りにある一日の形全体——駐車場からどれくらい離れていたか、そこまでにどれだけ登ったか、そのあと山行がどれくらい続いたか——まで見せてくれます。
あとで再生できるように記録しておく
大事な習慣は、標準のカメラで撮ってあとから手で結びつけ直すのではなく、ルートを記録しているアプリの中から撮ることです。記録アプリの中で撮った写真は、撮ったその瞬間にルートへ紐づきます。別に撮った写真は、あとからタイムスタンプで照合するしかなく、それも写真自身が使える GPS 座標を持っていた場合に限られます。木々の下や、カメラへの位置情報の利用が許可されていない状態では、その座標自体がないこともあります。
再生のために頼るものとしては、書き出した GPX ファイルより、アプリ自身が持つルートの記録のほうを本体として扱う価値があります。GPX は線——すべての点を順番どおりに——を残しますが、メディアを埋め込む場所がありません。書き出しただけのルートは、山行の形は持っていても、そこに紐づくものは何もない状態です。
TrailCam でできること
TrailCam はバックグラウンドでルートを記録しながら、記録画面を離れずに写真・最長 2 分の動画クリップ・ひとことの音声メモを撮ることができ、それぞれを撮ったルート上の地点に紐づけて保存します。あとから保存したルートを開くと再生されます——歩いた速さで地図の上に線が引き直され、クリップ・写真・メモが記録された場所に現れ、下では高度プロフィールが動きます。ダウンロードは無料です。
よくある質問
- あとで再生できるように、歩いている最中に何か特別なことをする必要がありますか?
- 標準のカメラではなく、ルートを記録しているアプリの中から写真・クリップ・音声メモを撮ってください。それぞれをルート上の正確な地点に紐づけるのがこの操作で、再生に載せるにはそれが必要です。
- すでに GPX に書き出したルートは再生できますか?
- GPX ファイル単体には線は入っていますが、紐づいたメディアは入っていません。GPX にはメディアを埋め込む場所がないからです。ただの GPX を取り込み直してもルートの形は復元できますが、写真やクリップが付いたフルの再生にはなりません。そのためには、ルートとメディアがまとまったアプリ自身の記録を本体として残しておいてください。
- ルートを再生すると、途中に空白ができることがあるのはなぜですか?
- 再生できるのは記録された分だけだからです。GPS の位置が取れなかった区間や、記録を一時停止していた区間には点が存在しないため、なめらかに埋められることはなく、そのまま空白として表示されます。
自分のルートを記録する
TrailCam は iPhone 用の GPS ルート記録アプリです。動画・写真・音声メモを撮ったその地点に紐づけて保存し、GPX 1.1 または CSV で書き出せます。ダウンロードは無料です。