GPXファイルからヒートマップを作る方法
GPXファイル1本が描くのは1本の線でしかない。ヒートマップは、重ねて描けるだけのファイルが集まって初めて成立するもので、同じ区間を5回歩いた軌跡は、1回しか歩いていない区間より明るく浮かび上がる。そうしてできた地図は、もはや1回の記録というより、実際にどこで多くの時間を屋外で過ごしているかの記録に近くなる。そこにたどり着くのに特別なファイルは要らない。必要なのは、線を1本ずつ描くのではなく重ねて描くために作られたソフトに、十分な数のファイルをまとめて渡すことだけだ。
結論から言うと
含めたいGPXファイルを、シーズン分でも1年分でも、見ごたえのある範囲だけ1つのフォルダに集めて、1本の軌跡しか表示できないところへ1つずつアップロードするのではなく、複数の軌跡をまとめて描けるように作られた地図ソフトやGISソフトで、まとめて開けばいい。ヒートマップの効果を生んでいるのは、ファイル同士の重なりそのものだ——複数の軌跡が同じ地面を通った場所は、1本の軌跡しか通らなかった場所より明るく、あるいは違う色で描かれる。個々のファイルを事前に特別な形に整える必要はまったくない。ハイキングでも散歩でもサイクリングでも、ほとんどのアプリがふだん書き出しているごく普通の記録済みの軌跡が、そのままこの処理が想定しているものだ。
「熱」がどこから生まれているのか
ヒートマップは、1本のGPXファイルの中に隠されていて、あとから呼び出すような機能ではない。多数のファイルを同時に読み込んで、地図上のそれぞれの場所が全体の中で何回登場するかを数え上げる、ソフト側の処理がすべてを作り出している。1本のファイルだけを開けば、いつもどおり1本の線が描かれるだけだ。よく歩く道ほど明るく光り、めったに使わない脇道は薄いままという、ヒートマップらしい見た目は、比べる相手になる軌跡がたくさん積み重なって初めて現れる。だからこそ、どの記録がどうだったかより、ファイルの数そのものが効いてくる。
ファイルに必要なもの、要らないもの
ヒートマップが気にするのは軌跡がどこを通ったかだけで、速さも、傾斜も、時刻も関係ない。順番に並んだ位置情報さえあれば十分で、それはどのアプリが書き出したGPXの軌跡でも、そもそも中心にある情報だ。標高やタイムスタンプは書き出したファイルの多くに含まれているが、ヒートマップの見た目には何の影響もない。標高データがまったく入っていない軌跡でも、標高付きの軌跡とまったく同じように重なる。ソフトが比べているのはファイル同士の緯度と経度だけで、それぞれの点が他に何を持っているかは見ていないからだ。
注意点:ヒートマップは端の問題を、小さくではなく大きくする
GPXファイルを1本だけ誰かに渡せば、その散歩がどこで始まりどこで終わったかを教えることになる。何か月分ものファイルから作ったヒートマップは、同じことを音量を上げて教えてしまう——1本の軌跡の中では1回しか出てこない自宅の車庫前が、その後ろに続く全ファイルに同じ場所として現れるたびに、地図全体でいちばん明るい1点になっていく。ヒートマップがそもそも際立たせるために存在しているのが、まさにこの種の繰り返しだからだ。地図の中央、トレイルそのものは、もともと目立つはずだった部分でしかない。軌跡を切り詰めたり、登山口まで来てから記録を始めたりする習慣は、ファイルを1本ずつ共有するときよりも、多数のファイルを重ねるときのほうがずっと効いてくる。
- 自宅で始まったり終わったりするファイルは、1本ずつ切り詰めるのではなく、そもそもヒートマップに含めない。自分の手を離れる可能性があるならなおさらだ。
- 手元には手を加えていない全履歴をそのまま残しておく。共有用のヒートマップを、普段自分が持っている履歴とまったく同じファイルの組み合わせで作る必要はない。
TrailCamでできること
TrailCamは1本のルートをGPX 1.1で書き出すことも、記録した履歴全体を一度に書き出すこともできるので、ヒートマップ作りは、そのために新しく書き出す1本からではなく、すでに手元にある書き出し済みのファイルから始められる——書き出した瞬間に、どの山行もすでに1本の独立したGPXファイルになっている。GPXの書き出しは、オプションのTrailCam Proに含まれる機能で、TrailCam自体はダウンロード無料。
よくある質問
- ヒートマップを作るのに、GPXファイルに標高データが必要ですか?
- いいえ。ヒートマップはファイル同士の位置だけを比べるので、標高があってもなくても見た目は変わりません。標高データがまったく入っていない軌跡でも、標高付きの軌跡とまったく同じように重なります。
- 1回の山行だけでヒートマップは作れますか?
- 実質的には作れません。1本のファイルは1本の線を描くだけで、重ねる相手がないからです。ヒートマップらしい見た目は、複数の軌跡が同じ地面を通り、一部の区間がほかより多く覆われて初めて現れます。
- 自宅から始まる山行を集めてヒートマップを作るのは、GPXファイルを1本共有するより危険ですか?
- はい。ファイルを1本共有すれば教えてしまう出発地点は1つだけですが、多数のファイルから作ったヒートマップは、その同じ地点が出てくるたびに繰り返し映し出します。それはまさに、ヒートマップが目立たせるために作られている種類のパターンです。
自分のルートを記録する
TrailCam は iPhone 用の GPS ルート記録アプリです。動画・写真・音声メモを撮ったその地点に紐づけて保存し、GPX 1.1 または CSV で書き出せます。ダウンロードは無料です。