2 つの GPX ファイルを 1 本の軌跡にまとめる
本来は 1 回の山行だったのに、記録が 2 つのファイルに分かれてしまうのはよくあることです。歩いている途中でスマホが再起動した、アプリが強制終了した、あるいは複数日の縦走を 1 日ごとに記録していて、あとから 1 本の線にまとめたくなった——理由はさまざまです。GPX を 1 本にまとめる作業は、要するに 2 つ目のファイルの点を時系列順に 1 つ目のファイルへ足していくことです。ここでは具体的な方法と、まとめる作業が直すことと直さないことを整理します。
先に結論
GPX の軌跡は、trk 要素の中に順番どおり並んだ点の列にすぎません。2 本の軌跡をまとめるとは、2 つ目のファイルの点を時系列順に、1 つ目のファイルの軌跡セグメントの末尾へ付け足すことです。そうすると地図やサービス側は、2 本ではなく 1 本の連続した記録として読み込みます。座標そのものは変わらず、変わるのは何本のファイルに分かれているかだけです。
作業量はファイルの大きさ次第です。短い記録ならテキストエディタで手作業でも十分ですが、点数が数千に達する 1 日分のファイルなら、専用のツールに任せたほうが確実です。
なぜ 1 回の山行が 2 つのファイルになるのか
いちばん多い原因は途中の中断です。アップデートのためにスマホが再起動する、バッテリーが切れて充電し直す、あるいは記録アプリがうっかり強制終了されて、意図的に停止したわけではないのに記録が切れる。中断より前の記録は 1 本のファイルとして保存され、そのあとの記録がもう 1 本になり、両者の間には長さの分からない空白ができます。
複数日の縦走は事情が違い、そもそも問題とは言えません。1 日ごとに記録して夜は止める、というのはむしろ普通で理にかなったやり方です。ファイルが分かれているのは、日が分かれていたからです。あとから 1 本にまとめたくなるのは、山行を終えたあとの選択であって、山行中の失敗ではありません。
TrailCam の記録が途中で中断された場合、次にアプリを開いたときに未完了のルートをそのまま引き継げます。あとから 2 つのファイルを手でつなぎ合わせる必要はありません。これで偶発的な分断はなくなりますが、意図して分けた複数日分の記録をまとめるかどうかは、あなた次第です。
実際にまとめる方法
専用ツールを使う
GPX Studio のようなブラウザ上のツールなら、複数のファイルを同じ地図に読み込んで、結果を 1 本の軌跡として書き出せます。XML を直接触る必要はありません。GPSBabel は GPS データの変換と結合のために作られた無料のコマンドラインツールで、ターミナルに抵抗がなければ 1 コマンドでまとめられます。QGIS でも同じことがきちんとした GIS 処理として行え、まとめるファイルが 2、3 本を超えるならこちらの方が向いています。
小さいファイルなら手作業で
GPX はただのテキストなので、短いファイルならテキストエディタだけでまとめられます。両方のファイルを開き、2 つ目のファイルの軌跡セグメントを見つけて、中の点をすべてコピーします。それを 1 つ目のファイルの軌跡セグメントの終了タグの直前に貼り付け、2 つの点の集まりを 1 つのセグメントの中に収めます。拡張子を .gpx にして保存したら、きちんと開けるか確認してください。タグが抜けていたり閉じ方を間違えていたりするのが、たいていの失敗の原因です。
まとめることで直ること、直らないこと
まとめる作業が解決するのは「ファイルが 2 本ある」という問題です。ビューアやアップロード先は 1 本の軌跡として読み込み、距離も時間も高度プロフィールも 1 つにまとまり、どちらのファイルの話をしているのか迷わずに済みます。
ただし、ファイル同士の間にある空白は埋まりません。1 つ目の記録の最後の点と 2 つ目の記録の最初の点の間に、宿泊や移動、あるいは単にスマホの電源が切れていた時間があったなら、その空白はそのまま、まとめたファイルの経過時間の一部になります。逆に 2 つの記録が同じ区間を重複して記録していた場合は、そのまま点を足すと同じ数分間に 2 組の点が存在することになり、距離やペースに不自然な跳ね上がりが出ます。その場合は、重なっている部分を先に片方のファイルから削っておく価値があります。
コピーで作業し、元のファイルは残す
手元に 1 つしかないファイルを直接編集するのではなく、それぞれの複製を作ってからまとめる作業をしてください。手作業の編集で余計な文字が入ったり、タグを閉じる場所を間違えたりして失敗しても、元データごと失わずに、手を加えていないオリジナルからやり直せます。
TrailCam でできること
TrailCam は 1 本のルートも履歴全体も、GPX 1.1 の 1 ファイルとして、あるいは CSV のサマリーとして書き出せます。手持ちの GPX ファイルを取り込むこともできます。記録が途中で中断された場合は、次に開いたときに未完了のルートをそのまま引き継げるので、そもそも偶発的な分断が起きにくくなっています。書き出しは任意の TrailCam Pro の機能で、アプリ自体はダウンロード無料です。
よくある質問
- 2 つの GPX ファイルをまとめると、Strava のようなサービスで距離や時間がおかしくなりませんか?
- 2 つの記録の間に本当に空白がある場合——宿泊や移動、スマホの電源が切れていた時間——はそうなります。その空白は、2 つのファイルを別々に見た場合と同じように、まとめたファイルの中でも距離と時間として残るので、アップロードする前に把握しておく価値があります。
- 軌跡の GPX と、ウェイポイントだけの GPX をまとめられますか?
- できますが、1 つのファイルの中に 2 種類の異なるデータが並んで入るだけで、1 つに融合するわけではありません。軌跡は線、ウェイポイントは名前の付いた 1 つの点です。両方とも同じ GPX ファイルの中に、競合せず一緒に置いておけます。
- 2 つのファイルのタイムスタンプの順番は気にする必要がありますか?
- 必要です。軌跡セグメントの中の点は、時系列順に並んでいないと地図が正しく線を描けません。2 つ目のファイルが 1 つ目の続きであれば、そのまま末尾に足すだけで十分です。記録が重なっていたり順番が前後していたりする場合は、まとめる前にタイムスタンプで並べ替えてください。
自分のルートを記録する
TrailCam は iPhone 用の GPS ルート記録アプリです。動画・写真・音声メモを撮ったその地点に紐づけて保存し、GPX 1.1 または CSV で書き出せます。ダウンロードは無料です。