GPX ファイルから自宅の場所が分かってしまうのか
直接には分かりません。GPX ファイルのどこにも、名前や住所やアカウントを書く欄はないからです。ただ、ほとんどの山行や散歩は同じ場所から始まり同じ場所で終わり、その場所は多くの人にとって自宅です。手を加えていないトラックを誰かに渡したり、どこかに公開したりすると、フォーマット側にそのつもりがなくても、自宅の玄関先の座標がそのままついてきます。
まず結論
GPX ファイルはあなたの名前を特定できません。そもそもそのための欄がないからです。できてしまうのは、ある山行がどこで始まりどこで終わったかを、数メートルの誤差で、日時つきで示すことです。いつも自宅の車庫から記録を始めているなら、ファイルに「自宅」という文字がどこにもなくても、それが示されているのはまさに自宅です。
これが問題になるのは、誰かに渡したり公開したりするファイルの話に限られます。自分の履歴にしまってあり、非公開でバックアップされているだけのトラックは、存在しているというだけの理由で誰かの目にさらされることはありません。
ファイルに実際に入っているもの
それぞれのトラックポイントには、緯度と経度、たいていは標高、そして時刻が入っています。ファイルにはたいていトラック名と活動の種類も添えられます。中身はそれで全部です。名前を書く欄も、アカウントを書く欄も、電話番号を書く欄も、あなたを座標の集まりではなく一人の人として特定するための欄は、どこにもありません。
ところが、それこそが問題なのです。座標は名前がついていなくても十分に特定材料になります。何本ものファイルにわたって同じ地点から始まり、しかもその時間帯が夕方や週末に集まっているなら、それは誰も名前を書いていなくても自宅の住所です。
危ういのは途中ではなく両端
トラックの真ん中——歩いた道そのもの——は、たいていファイルの中でいちばん危なくない部分です。登山口も人気のルートも、すでに公開されている情報であることが多く、他の何千人と同じよく知られた道を歩いたという事実は、あなた個人についてほとんど何も語りません。最初と最後の数点は違います。誰とも共有していない、自分だけが実際に立ち止まった場所だからです。多くの人にとって、それはたいてい玄関先です。
これは架空の話ではありません。大勢が公開したトラックを重ね合わせて作られた活動マップが、過去に実際にこのパターンを大規模に浮かび上がらせたことがあります——静かな住宅街が、そこで記録の開始と終了が繰り返されたというだけの理由で、はっきりした明るい点として見えてしまうというかたちで。1 本のファイルを公開することは、その縮小版を自分でやっているのと変わりません。
実際に役立つこと
といっても、記録の仕方を変える必要はありません。大事なのは、どのファイルを自分の手元から出すかを意識することです。個人的なトラックの両端は、ファイルの中に自宅の住所がそのまま書き込まれているものだと思って扱うくらいでちょうどいいところがあります。座標という意味では、実際そう遠くありません。
- 記録を始めるのは、自宅を離れてから——登山口や公共の駐車場など——にする。玄関先からではなく。車での移動をトラックから外すのに使う習慣と、理由は違えどやることは同じです。
- すでに自宅から自宅まで通しで記録してしまっている場合は、共有する前に最初と最後の区間を切り取る。GPX のアップロードを受け付けるサービスの多くは、アップロード後にそのサイト上で始点や終点を切り詰める機能も用意しています。
- 合計の数字さえあれば十分な相手には、トラックの代わりにサマリーを共有する。CSV での書き出しは距離・時間・獲得標高といった数字を表の一行として持つだけで、座標の項目自体がありません。そもそも切り取るものがないということです。
- 手を加えていない元のファイルは自分用に残しておく。共有用にコピーを切り詰めても、本物を失うわけではありません。
TrailCam の場合
TrailCam はルートを、トラック全体を持つ GPX 1.1、または距離・時間・ペース・獲得標高というサマリーの数字だけを座標なしで持つ CSV、どちらでも書き出せます。どちらも 1 本の山行単位でも履歴全体でも書き出せ、これは任意の TrailCam Pro に含まれる機能です。アプリ自体のダウンロードは無料です。
よくある質問
- GPX ファイルに自分の名前やアカウント情報は入っていますか?
- いいえ。名前やアカウント、個人を特定する情報を書く欄はフォーマットにありません。入っているのは座標、標高、時刻、そして自分でつけたトラック名だけです。
- GPX トラックより CSV のサマリーを共有するほうが安全ですか?
- プライバシーの観点では、そのとおりです。CSV のサマリーは距離や獲得標高といった合計をただの数字として持つだけで、座標そのものが一切入っていません。そもそもルートの形が入っていないので、切り取る手間も心配も要りません。
- 公開する前にトラックを切り取ったほうがいいですか?
- 自宅で始まったり終わったりしているなら、やっておく価値があります。最初と最後の区間を切り取れば、実際に個人を特定しうる部分だけを取り除けて、道そのものはそのまま残せます。
自分のルートを記録する
TrailCam は iPhone 用の GPS ルート記録アプリです。動画・写真・音声メモを撮ったその地点に紐づけて保存し、GPX 1.1 または CSV で書き出せます。ダウンロードは無料です。