GPX と CSV、軌跡データはどちらで残すべきか
対立する形式ではないので、どちらか選ぶという問い自体がずれています。GPX はルートの形を点単位で保ちます。CSV は並べ替えたり絞り込んだり合計したりできる表を保ちます。日常的に記録する人はたいてい、目的の違う両方を持つことになります。
それぞれの役割
GPX はルートを残す
GPX は GPS データのために設計された XML 形式です。役割は、やったことの形を保つこと——記録された全ての点を順番どおりに、座標・標高・時刻とともに残します。地図に流し込めば、歩いたとおりの線が戻ってきます。これほど可搬性のある方法で同じことができる形式は、ほかに広くは使われていません。
CSV は数字を残す
CSV は単なる表です。1 行 1 レコード、列はカンマ区切り。軌跡データでは通常サマリーの書き出しで、1 本のルートが 1 行になり、日付・種目・距離・時間・獲得標高などが列に並びます。ルートの形は実用的な意味では保存できませんが、Excel でも Numbers でも Google スプレッドシートでも、変換なしにそのまま開けます。
並べて比べる
- ルートの形:GPX は残せる。CSV は残せない(点ごとの CSV は作れますが、それを軌跡として読み戻す標準的な手段がありません)。
- 表計算ソフトで開ける:CSV は開ける。GPX は開けない。
- Strava・Garmin Connect・Komoot が受け付ける:GPX のみ。
- 「3 月は何キロ歩いたか」を出す:CSV なら簡単。GPX は道具が要ります。
- 履歴全体のファイルサイズ:CSV はごく小さく、GPX は記録した点の数だけ大きくなります。
- テキストエディタで読める:どちらも読めます(GPX は冗長ですが)。
では、どちらを残すか
保管用には GPX を残します。実際に起きたことを再構成できるのは 2 つのうち GPX だけで、「14.2 km、4 時間 10 分」という CSV の 1 行は二度と地図に戻せません。1 つしか残さないなら GPX です。
台帳としては CSV を残します。年に一度サマリーを書き出しておくと、地図では答えられない問いに答えられます。どの月によく歩いたか、1 回あたりが長くなってきているか、種目別の合計はどうか。表計算なら 5 分の作業ですが、GPX ファイル 100 本を目で見て同じことをするのは事実上不可能です。
TrailCam は両方を書き出せます——1 本のルートも履歴全体も GPX 1.1 で、あるいは CSV のサマリーで。ですから一度決めて後悔する類の選択にはなりません。
長期保存について
どちらもプレーンテキストです。10 年後にも読めることを期待するデータにとって、これが最も重要な性質です。特定のアプリも、ライセンスも、稼働中のサービスも必要としません。スマートフォンの中だけでなく、パソコンや外付けドライブ、自分で管理するクラウドフォルダにも置いておけば、データはそれを作ったアプリより長く生き残ります。
履歴が大きい場合は圧縮も意味があります。GPX は繰り返しの多い XML なので zip にすると劇的に小さくなり、元の何分の一かになることも珍しくありません。CSV はもともと小さいので、あまり気にする必要はありません。
よくある質問
- CSV に GPS の軌跡そのものを保存できますか?
- 実用的にはできません。1 点 1 行で書き出すことはできますが、それを軌跡として取り込んでくれる主要なサービスはありません。ルートそのものを残すなら GPX です。
- バックアップには GPX と CSV のどちらが向いていますか?
- GPX です。ルートを保ち、あとから地図に戻せるからです。CSV は合計や傾向を見るための補助であって、代わりにはなりません。
自分のルートを記録する
TrailCam は iPhone 用の GPS ルート記録アプリです。動画・写真・音声メモを撮ったその地点に紐づけて保存し、GPX 1.1 または CSV で書き出せます。ダウンロードは無料です。