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ガイド

GPX と FIT、軌跡データは何が違うのか

GPX と FIT は、GPS の点を時間ごとに記録するという同じ問題を、正反対のやり方で解いています。GPX は 1 点ずつを読めるテキストの XML として書くので、単純で、ほぼどこでも開けます。FIT は同じ種類のデータを、Garmin の機器のエコシステムを中心に作られたコンパクトなバイナリ構造に詰め込むので、ファイルは小さく書き込みも速い一方、中身を直接見るのはかなり難しくなります。1 回分のハイキングを記録するだけなら、この違いでどちらが実用的かはだいたい決まります。

それぞれが何のために作られているか

GPX はテキストであることが要点

GPX は XML です。入れ子のタグと数値の並びで、テキストエディタで開け、半日あればパーサーも書けます。1 点ごとにタグを含めて丸ごと書き出すので、中身の情報量に対してファイルは必要以上に大きくなります。ただ、その冗長さこそが長く生き残ってきた理由でもあります。GPX ファイルを読むのに、特定の会社のソフトがいまも存在している必要はありません。

FIT はバイナリで、機器のエコシステムを中心に作られている

FIT は Flexible and Interoperable Data Transfer の略です。Garmin と ANT+ の標準化団体が自社の機器向けに開発したもので、いまではそのエコシステムの中で、一部のサードパーティ製のスポーツ機器やプラットフォームにも広く使われています。フィールドごとにタグを書く代わりに、FIT はメッセージの構造を一度だけ定義し、そのあとは生の値だけを続けて書き込みます。これが、同じ内容を記録した GPX に比べて FIT のファイルがずっと小さくなる理由です。代わりに、FIT ファイルはテキストとして読めません。プレーンなテキストエディタで開いてもバイナリの羅列が見えるだけで、座標を取り出すにはパーサーか変換ツールが必要です。

並べて比べる

  • 形式: GPX はプレーンテキストの XML。FIT はコンパクトなバイナリ。
  • 人が読めるか: GPX はテキストエディタでそのまま読める。FIT はパーサーか変換ツールが必要。
  • 同じハイキングでのファイルサイズ: FIT のほうが明らかに小さい。1 点ごとにタグ名を繰り返さないため。
  • 由来とエコシステム: GPX は 2002 年に公開された、特定の企業に属さないオープンな形式。FIT は Garmin と ANT+ が、Garmin 自身の機器やソフトを中心に作った形式。
  • そのエコシステムの外での対応: GPX はほとんどすべての地図・GIS・ルート計画ツールで開ける。FIT は Garmin のエコシステムが届く範囲ではネイティブに読まれるが、それ以外での対応はより限られる。
  • 向いている用途: 長く残したい・どこでも開きたいルートには GPX。すでにそのエコシステムの機器がネイティブに書き出している場合には FIT。

相互変換

FIT から GPX への変換はよく行われ、対応もしっかりしています。GPX が必要とするのは座標・標高・時刻だけで、これらはもともと FIT ファイルが持っているデータの一部だからです。GPSBabel のようなデスクトップツールなら一度の操作で済みますし、無料のブラウザ上の変換サービスも複数あります——FIT をアップロードして GPX を受け取るだけです。

逆方向の GPX から FIT への変換は、必要になる場面がそれほど多くありません。記録したハイキングについて地図やルート計画ツールが気にする情報は、すでに GPX がすべて持っているからです。FIT の構造を前提に作られたソフトのために、あえてそのファイルが必要な場合にだけ意味があります。

TrailCam が書き出す形式

TrailCam は記録したルートを GPX 1.1、または CSV のサマリーとして書き出します。FIT は書き出しません。長く残しておきたいハイキングや、受け取る側のソフトがそのファイルを理解できるか気にせず Strava・Garmin Connect・Komoot や GIS ツールの間で持ち運びたいハイキングには、GPX のほうが安心です。特定の機器のエコシステムのバイナリ形式がまだ置き換えられていない、屋外の世界の共通言語という立ち位置にあるのが GPX です。書き出しは任意の TrailCam Pro の機能で、アプリ自体は無料でダウンロードできます。

よくある質問

ハイキングには FIT のほうが GPX より向いていますか?
記録したルートを残す・共有するという用途では、そうとは言えません。FIT は機器が書き込むには小さく速い形式ですが、バイナリで特定の機器のエコシステムに結びついています。GPX はプレーンテキストでファイルは大きくなりますが、地図やルート計画のほぼすべてのツールで開けます。歩き終わったあとはこちらのほうが重要です。
FIT ファイルはテキストエディタで開けますか?
実用的には開けません。FIT はバイナリ形式なので、テキストエディタで開いても座標ではなく読めないバイト列が見えるだけです。パーサーや変換ツール、あるいは FIT を直接読めるソフトが必要です。
TrailCam は FIT ファイルを書き出せますか?
いいえ。TrailCam が書き出すのは GPX 1.1 か CSV のサマリーで、どちらもプレーンテキストなので、特別な読み込みソフトなしにほぼすべての地図・表計算ツールで開けます。

自分のルートを記録する

TrailCam は iPhone 用の GPS ルート記録アプリです。動画・写真・音声メモを撮ったその地点に紐づけて保存し、GPX 1.1 または CSV で書き出せます。ダウンロードは無料です。

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