メートルとフィートを切り替えると、記録した獲得標高は変わるのか
変わらない。戸惑いの原因は測定ではなく、算数にある。獲得標高はルート上に記録された標高の並びから一度だけ算出され、そのあとどの単位で見ようと、この合計は変わらずそこにある。設定を切り替えて変わるのは画面に表示される数字だけで、同じ合計を変換して出しているにすぎない。見た目がこれほど変わるのは、メートルとフィートがきれいな比率で変換できないからで、片方できりのいい合計は、もう片方ではほとんどの場合きりの悪い数字になる。
まず結論
単位設定を切り替えても、ルートを測り直したり、登りを計算し直したりすることはなく、ルートの元になっている標高の値そのものにも触れない。獲得標高は、記録された軌跡の連続する点のあいだで登った分を一つずつ足し合わせて一度だけ算出され、その合計はハイキングが終わった瞬間に確定する。メートルもフィートも、そのひとつの合計を変換して丸めた、二通りの見せ方にすぎない。設定を切り替えれば表示のラベルと丸められた数字は変わるが、登り自体と、その裏にあるデータはまったく動いていない。
単位設定が実際にしていること
単位の好みは表示についての指示であって、記録についての指示ではない。どの換算をかけて、数字のあとにどの単位を書くか——獲得標高ならメートルかフィートか、距離ならキロメートルかマイルか——を決めているだけで、ルートの元になっている標高の値には一切届かない。だからこそ、何か月も前に記録したハイキングでも、たった今終えたばかりのハイキングでも、単位設定の切り替えはまったく同じように効く。やり直す計算は何もなく、すでにそこにあった数字に別のラベルを貼り替えているだけだからだ。
片方できりのいい数字が、もう片方だと半端になる理由
1 メートルは 3.28084 フィートで、3 でも 3.5 でもない、都合のいい分数にはならない半端な数字だ。登りが一方の単位できれいに見えて、もう一方では半端に見える理由はこれに尽きる。メートルはメートル法から、フィートはそれより古い計測の系譜から出てきたもので、あとから誰かがきれいな比率に整えたわけでもないので、変換すればほとんど必ず端数が残る。
- 100 m ≈ 328 ft
- 300 m ≈ 984 ft
- 1,000 m ≈ 3,281 ft
- 500 ft ≈ 152 m
- 1,000 ft ≈ 305 m
メートルできりのいい数字に収まった登りは、ほとんどの場合フィートでは半端な数字になり、その逆もまったく同じだけ起こる。よほどまれな偶然でもない限り、どちらの向きに変換してもきれいな数字になる獲得標高というものは存在しない。単位を切り替えたあとに数字が半端に見えるのは精度が落ちたからではなく、常にこうふるまう変換係数にたまたまぶつかっただけだ。
同じ揺れは距離にも出る、理由も同じ
距離もマイルとキロメートルのあいだでほぼ同じ問題にぶつかる。1 マイルは 1.60934 キロメートルで、これも都合のいい分数にはならない比率で、マイルとキロメートルの切り替えについてのガイドで別途扱っている。獲得標高と距離はルートの違う部分から作られる、まったく別の測定値だが、どちらも一つの合計を、きれいでない現実の比率で変換しているという点でここでは同じ結末を迎える。二つ目の単位で見たときに半端に見えるからといって、どちらの合計も間違っているわけではなく、それは実際の数字を正直に変換した結果がそう見えるというだけのことだ。
つまずきやすいところ
- フィートで小数になった登りを、メートルできりのいい数字より精度が低いと思い込む——984 ft と表示された登りは、300 m と表示された登りとまったく同じ精度で記録されている。同じ登りを、二つの違う単位で言い表しているだけだ。
- 単位を切り替えたあとに高度プロフィールを見て、曲線の形が変わったはずだと思う——変わっていない。同じ登りの曲線で、軸に並ぶ数字が付け替わっただけだ。
- メートルで積み上げた年間合計と、フィートで積み上げた年間合計を、換算せずにそのまま比べる——単位をそろえるまで、二つの数字は直接比べられる状態にない。
- 3 で割るような手早い概算を、本当の換算と同じだと思い込む——3.28084 は 3 ではなく、登りが大きくなるほど概算と実際の差は開いていく。
TrailCam の場合
TrailCam はどのルートでも獲得標高を地図の下に高度プロフィールとして描き、好みに応じてメートルかフィートで表示する。この選択は、去年記録したハイキングにも、たった今終えたハイキングにも同じように適用され、切り替えても記録された登りそのものは何も変わらない。元になったルートは GPX 1.1 として書き出せ、表示単位にかかわらずファイルの標高は常にメートルで保存される。これは任意の TrailCam Pro に含まれる機能で、アプリ自体は無料でダウンロードできる。
よくある質問
- 単位を切り替えると、獲得標高を測り直したり計算し直したりしますか?
- いいえ。変わるのは、同じ記録済みの登りをどう変換してどう表示するかだけです。ルートの元になっている標高の値が、表示設定によって変わることはありません。
- メートルできりのいい数字だったのに、フィートにすると半端になるのはなぜですか?
- 1 メートルが 3.28084 フィートという、きれいな分数にならない比率だからです。一方の単位でぴったりの数字になる登りは、もう一方の単位でもぴったりになることはほとんどありません。
- 単位を切り替える前に記録したハイキングも、新しい単位で表示されますか?
- 単位設定は、ルートを記録した瞬間に固定されるものではなく、表示するたびに適用されます。そのため去年のハイキングも、今日終えたばかりのハイキングも、同じように新しい単位で表示されます。
自分のルートを記録する
TrailCam は iPhone 用の GPS ルート記録アプリです。動画・写真・音声メモを撮ったその地点に紐づけて保存し、GPX 1.1 または CSV で書き出せます。ダウンロードは無料です。