歩幅の違いはGPSで記録した距離に影響する?
脚の長い人は一歩で進む距離が大きいのだから、同じ山行を記録しても、スマホが出す距離は人によって違うのではないか——そう考えるのは自然なことだ。だが距離がGPSから来ている限り、そうはならない。GPSの軌跡はそもそも歩数を数えたり歩幅を推定したりしていない。実際にいた位置を何度も記録し、その間の距離を足し合わせているだけだ。同じトレイルを最初から最後までGPSで記録した2人は、脚の長さがどれだけ違っても、ほぼ同じ距離になる。
結論
影響しない。GPSベースの距離は、そもそも歩数から作られていないので、歩幅は計算に入り込む余地がない。距離は記録された位置の並びから来ていて、2点間の距離はその場所についての事実であって、そこを渡った体についての事実ではないからだ。
距離の出し方には2種類ある
歩数計タイプの仕組みは、スマホのモーションセンサーで一歩一歩を検出し、その歩数に歩幅——固定の平均値か、本人の歩き方に合わせて調整しようとした値——を掛けて、「何歩歩いたか」を「どれだけ進んだか」に変換する。歩幅の値や前提が変われば、歩数そのものは同じでも推定距離は変わってしまう。
GPSベースの距離は、歩くという行為そのものを見ていない。移動している間、一定の間隔で位置を記録し、あとから隣り合う記録点どうしの直線距離を測って、それをすべて足し合わせる。その計算のどこにも、ある区間を何歩で渡ったか、脚がどれだけ長いかという情報は入ってこない。実際にどこにいたか、その並びだけを見ている。
なぜ混同しやすいのか
スマホは同時に両方の測り方ができる——バックグラウンドで歩数を数える機能と、登山アプリがGPS位置を追う機能が、別々の目的で同じ端末の上に共存している。同じ端末から歩数と距離が両方出てくるのを見ると、片方がもう片方の元になっていると考えたくなるが、山行の記録に関して両者は一切やり取りしていない。GPSの軌跡が出す距離は、その区間を細かい歩幅で刻んで進んでも、大股でゆったり進んでも、まったく同じ結果になる。記録しているのは常に位置であって、そこをどう渡ったかではないからだ。
身長がまったく違う2人が同じトレイルを並んで歩けば、その日のGPS距離はほぼ同じになる一方で、同じ歩きに対する歩数は2人の間でかなり違ってくる。歩数はその人個人の歩幅についての数字であり、GPS距離はそのトレイルについての数字だからだ。
実際に数字を動かしているもの
GPSの距離がまったくぶれないわけではない。ただしぶれる理由は、体とは無関係なところにある。どれくらいの頻度で位置を記録するかは影響する——曲がりくねった区間で記録点が少ないと、まばらな点どうしを結ぶ直線がカーブを実際より短く切り詰めてしまい、本来の距離をわずかに下回ることがある。逆にGPSの位置ノイズは、もともと直線だった区間に小さなジグザグを付け加え、合計距離をわずかに押し上げる方向に働く。樹林帯や谷間、高い建物の近くでは、こうしたノイズが特定の区間で大きくなることもある。
どれも歩幅やペース、身長とは関係がない。1回の山行の距離が少し長めに見えたり、2つのアプリが同じ山行の距離を微妙に食い違って表示したりする——そうした小さな差の背後にあるのは、たいていこうしたGPS特有の理由であって、歩き方の違いではない。
TrailCamでできること
TrailCamの距離は、対応しているすべてのアクティビティ種別で共通して、ルート上に記録されたGPSの位置を1点ずつたどって算出している。歩幅も身長も歩数も、この計算には一切関係しない。数字が表しているのは、あなたがどう動いたかではなく、実際に通った地面そのものだ。
よくある質問
- 歩幅が大きいと、記録される距離も大きくなりますか?
- なりません。GPSベースの距離は記録された位置から計算されるもので、歩数や歩幅は使っていないので、脚の長さは合計距離に影響しません。
- 2人で同じトレイルを一緒に歩いたら、GPSの距離は一致しますか?
- はい、ほぼ一致します。2人とも同じ経路・同じ地面を記録しているからです。わずかな差があるとすれば、それは記録の間隔やGPSの位置ノイズによるもので、どちらかの歩幅のせいではありません。
- 距離を正確に出すために、登山アプリに身長を登録する必要はありますか?
- ありません。GPSベースの距離計算では身長も歩幅も歩数も使わず、時々の位置を記録して、その間隔を測るだけで距離を出しています。
自分のルートを記録する
TrailCam は iPhone 用の GPS ルート記録アプリです。動画・写真・音声メモを撮ったその地点に紐づけて保存し、GPX 1.1 または CSV で書き出せます。ダウンロードは無料です。