GPX ファイルは Google マップに取り込める?
スマートフォンに入っている、いつもの Google マップでは取り込めません。開いて「インポート」や「ファイルを開く」に相当する操作を探しても、GPX トラックを地図上の線として描いてくれる場所はどこにもありません。Google マップがしているのは場所を検索して経路を案内することで、ほぼそれがすべてです。ややこしいのは、こういう用途のための Google の製品はちゃんと存在するのに、それが「Google マップ」という名前ではないという点です。
結論から
スマートフォンの Google マップアプリにも、maps.google.com の Web 版にも、GPX ファイルを開くメニューはありません。場所を検索したり、自分でピンを置いたり、経路案内を頼んだりはできますが、記録済みの座標の並びを読み込んでルートとして描き直す画面はどこにもありません。ファイルをメールで自分宛てに送っても、iPhone の「ファイル」アプリから開こうとしても同じで、GPX ファイルを渡そうとしたときに候補として出てくるアプリの一覧に Google マップは入っていません。
なぜこの機能が別の製品にあるのか
Google の地図まわりの製品は、実は 3 つに分かれていて、それぞれ役割が違います。Google マップは「どうやってそこへ行くか」に答える検索と経路案内の製品です。Google マイマップはこれとは別の道具で、Google アカウント経由で使う、自分のデータから独自の地図を組み立てるための製品です。レイヤー分けやピン、色分け、そしてファイルの取り込みはここに属します。Google Earth はさらに別の製品で、経路案内ではなく地形や衛星写真を眺めるための 3D の地球儀です。
GPX トラックはまさにマイマップが受け止めるために作られた種類のデータで、逆に Google マップがそもそも想定していない種類のデータでもあります。機能が欠けているというより、一つ隣の製品に属している、というのが正確なところです。
ほかの 2 つの Google 製品が実際に受け付けるもの
Google マイマップ
マイマップにはファイルを取り込んでレイヤーとして描く機能があり、一見これが答えのように見えます。ただしその取り込み画面が受け付けるのは KML・KMZ・GeoJSON や座標入りの表計算ファイルで、GPX を直接は受け付けません。GPX トラックはまず KML に変換する必要があり、その手順は「GPX ファイルを KML に変換する方法」にまとめてあります。
Google Earth Pro
Google ファミリーの中で唯一、GPX ファイルを変換なしでそのまま開けるのがこれです。パソコンに Google Earth Pro を入れて「ファイル」から「開く」を選べば、GPX トラックがそのまま地球儀の上に現れます。名前は似ていても Google マップ、マイマップとはまったく別のソフトで、この名前の近さが混乱のもとになりがちです。
Google マップに唯一ある抜け道
Google マップの検索欄には、緯度と経度をカンマで区切った座標をそのまま入力でき、その場所にピンが立ちます。ファイルは一切必要ありません。ただしこれで置けるのは一点だけです。GPX のトラックはふつう数百から数千の点が順番につながったもので、それを一点ずつ手で打ち込んで線を再現するのは現実的ではないので、一つの場所を確認する以上の使い道はないと考えておくのがよいでしょう。
GPX ファイルの実際の行き先
- Gaia GPS、Komoot、CalTopo はいずれも GPX トラックをそのまま受け取り、ファイルのプレビューではなくルートそのものとして扱います。
- Google Earth Pro は上で見たとおり、変換なしでそのまま開けます。
- Strava や Garmin Connect も GPX の取り込みに対応していますが、こちらは「終わったアクティビティ」として記録される点が違います。
- Google マイマップも、KML に変換してからであれば行き先になります。
「手元にルートがあって、それを見たい」という目的に対しては、どれも Google マップより素直に応えてくれます。それぞれ、そういう使い方のために作られているからです。
本当にしたいのが「山行を振り返ること」なら
「Google マップで開きたい」という要望の裏にあるのは、たいてい「以前歩いた山行をもう一度たどりたい」という気持ちです。それなら、汎用の地図アプリよりも、実際に記録したアプリのほうが向いています。線の形だけでなく、その途中で何があったかも知っているのは記録したアプリだからです。TrailCam は記録したルートを自分の地図上で再生でき、途中で撮った写真や動画クリップ、音声メモも、実際に立ち止まった場所へ、歩いた順番のまま貼り付けて残せます。ルートをよそへ持ち出したいときのために GPX 1.1 または CSV への書き出しもあり、これは任意の TrailCam Pro に含まれる機能です。アプリ本体のダウンロードは無料です。
よくある質問
- Google マップは GPX ファイルにまったく対応していないのですか?
- はい。スマートフォンアプリでも Web 版でも、Google マップには GPX ファイルやほかのトラック形式を取り込む・開く操作がありません。場所の検索と経路案内はできますが、あらかじめ記録された座標を読み込む機能は別の Google 製品が担っています。
- Google マイマップなら GPX ファイルを直接開けますか?
- 直接は開けません。マイマップが取り込めるのは KML・KMZ・GeoJSON や表計算ファイルで、GPX はまず KML に変換する必要があります。GPX ファイルを変換なしでそのまま開ける Google 製品は Google Earth Pro です。
- GPX ファイルを直接開けるアプリはどれですか?
- Gaia GPS、Komoot、CalTopo、Google Earth Pro はいずれも GPX トラックを取り込んで地図上に線として描けます。Strava と Garmin Connect も GPX の取り込みに対応していますが、扱いは「終わったアクティビティ」であって、ただ眺めるためのルートとは少し性格が違います。
自分のルートを記録する
TrailCam は iPhone 用の GPS ルート記録アプリです。動画・写真・音声メモを撮ったその地点に紐づけて保存し、GPX 1.1 または CSV で書き出せます。ダウンロードは無料です。